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海外カジノオペレーターのギャンブル依存症対策への取組み

統合型リゾート(IR、Integrated Resort) 

統合型リゾート(IR: Integrated Resort)の設置に際し、社会的関心事として懸念されているギャンブル依存症対策について、海外カジノオペレーターの取組み事例について解説します。

I. 海外カジノオペレータの取組み

ゲーミング(カジノ)を合法化している各国のカジノオペレータは、ギャンブル依存症患者の増大を防止するため、国の法律等に基づき様々な対策を実施しており、基本的な取組みとしては、入場制限、広告制限、金銭入手手段の制限、責任あるゲーミングプログラム策定等が共通してみられます。今回、それらの主な取組みと特徴的な独自の取組みの一例をご紹介いたします。

 

<海外カジノオペレータの主な取組みの一例>

(1) 入場制限

◆ 特定対象者制限
内国人のカジノ施設への入場を禁止

◆ 入場料徴収
内国人及び永住者よりカジノ施設への入場料を徴収

◆ 年齢制限
規定年齢以下のゲーミング、およびカジノ施設への入場を禁止

◆ 排除プログラム
自己、家族および第三者により強制的に排除申請された登録者をカジノ施設から排除

◆ 入場回数制限
自己、家族および第三者により強制的にカジノ施設への入場可能回数を申請された登録者に対して、申請回数分のみカジノ施設へ入場を許可

(2) 広告制限

◆ カジノ主体広告の制限
カジノへ誘導する広告・宣伝の禁止、または規制当局による審査の義務付け

◆ DM等の制限
カジノ施設への入場を制限されている者に対して、故意にカジノ関連の広告・宣伝資料を送付・案内することを禁止

◆ 青少年向け広告の制限
規定年齢以下の青少年が目に触れる場所での広告・宣伝を禁止 

◆ ポリシー策定
広告・宣伝に関する厳格なポリシーを独自に策定し、広告・宣伝を行う場所や方法等をウェブサイトなどで公表

(3) 金銭入手手段の制限

◆ 信用取引等の制限
自己申請により与信行為や小切手の現金化を制限

◆ ATM設置の制限
カジノ施設内のATM設置を禁止

(4) 責任あるゲーミングプログラム策定

◆ 従業員教育・研修の実施
従業員へのギャンブル依存症および責任あるゲーミングに関する研修・教育

◆  利用金額上限の設定
自己申請によりゲーミングの利用上限金額を設定

◆  広報・啓発
カジノ施設内で、顧客に対して責任あるゲーミングに関する資料・看板等を設置(依存症の相談方法等を記載)

◆ 治療・相談
ギャンブル依存症の問題を抱える顧客の支援を目的とする委員会や依存症の管理・相談センター等の設置

(5) カジノオペレータ独自の取組み

◆ 独自の従業員研修・教育プログラムの導入
ギャンブル依存症の問題を抱える顧客を支援するアンバサダースタッフを育成

◆ 青少年保護を目的としたプログラムの導入
従業員への規定年齢以下と疑われる顧客に対してID提示を求める等の不正を見抜くための研修・教育

◆ 関連機関との連携
大学や企業と協同でギャンブル依存症対策の調査・研究を実施し、費用を寄付

出所:各国政府の公表情報、オペレータのWEBページ等よりデロイト トーマツ作成  

 

II.まとめ

2018年1月現在、日本においては、ギャンブル等依存症対策基本法案の検討・整備が進められており、IR実施法案の成立、統合型リゾート(IR: Integrated Resort)の開発・開業を機に、IR関係事業者それぞれがギャンブル依存症対策を検討し、官民連携した具体的な対策を実施していくと思われます。
その際、各海外カジノオペレータのこれまで蓄積したノウハウを活かした取組みを十分に理解し参考にしていくことが、日本における効果的なギャンブル依存症対策を実現する上で重要と思われます。

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IR(統合型リゾート)ビジネスグループでは、Deloitteのグローバルネットワークを活用し、海外事例等を踏まえたIRビジネスに関連する幅広い調査・分析を行っています。

IR(統合型リゾート)ビジネスグループ

info-irbg@tohmatsu.co.jp

IR(統合型リゾート)ビジネスグループとは

IR(Integrated Resort:統合型リゾート)実施法案の審議開始から免許交付までの間に、IRビジネスグループでは参入を目指す日本企業に対し、さまざまなアドバイザリーサービスを提供します。

また、カジノ施設の設置と運営にはさまざまな課題やリスクが指摘されています。そのため、IRビジネスグループでは、日本企業に対する事業支援サービスだけでなく、企業と自治体に対し、IR施設を設置・運営する上で懸念される課題と社会問題の解決に関するアドバイザリーサービスも提供します。

 

>>IRビジネスグループの紹介<< 

IR(統合型リゾート)ビジネスグループの最新活動

下記IR(統合型リゾート、Integrated Resort)についての海外事例のナレッジを提供している、IRビジネスグループの最新の活動をご紹介いたします。

 

【IRビジネスグループの最新活動】

>新規コンテンツ「IR事業におけるファイナンス」追加
日本におけるカジノ事業を含む統合型リゾート(IR: Integrated Resort)の開発に関する投資資金の調達手段について、海外の事例を交えながら解説 

>新規コンテンツ「IR事業におけるMOU締結・JV組成とガバナンス」追加
IR事業におけるコンソーシアム形成とJV組成に関するガバナンスのあり方を解説 

>長崎県・佐世保市IR推進協議会主催「IRって何だろう? ~知ろう!考えよう!特定観光複合施設(IR)セミナー」への登壇
有限責任監査法人トーマツ パートナー、IR(Integrated Resort)ビジネスグループ リーダーである仁木一彦が、長崎県・佐世保市IR推進協議会主催「IRって何だろう? ~知ろう!考えよう!特定観光複合施設(IR)セミナー」に講師として参加

>新規コンテンツ「ギャンブル依存症対策に関する米国ネバダ州における取組み等~統合型リゾート関連記事」追加
IR米国で最大のカジノの市場規模を有するネバダ州において実施されているギャンブル依存症への取組みの一例について説明 

>経済産業省「平成29年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(国際博覧会の開催を契機とした持続可能なシステムの構築に向けた課題整理等の調査)」
一般競争入札の結果、経済産業省より受託 

>長崎県・佐世保市IR(統合型リゾート)推進協議会「IR基本構想策定等に係る支援業務」
長崎県・佐世保市IR(統合型リゾート)推進協議会「IR基本構想策定等に係る支援業務」を受託

>和歌山県におけるIR(統合型リゾート)基本構想策定のアドバイザリー業務委託
和歌山県におけるIR基本構想策定のアドバイザリー業務委託を受託

>大阪IR(統合型リゾート)基本構想(案)策定支援等業務
大阪IR基本構想(案)策定支援等業務を受託

IR(統合型リゾート)ビジネスグループの最新活動

下記IR(統合型リゾート、Integrated Resort)についての海外事例のナレッジを提供している、IRビジネスグループの最新の活動をご紹介いたします。

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