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Crunch time III - 決断の時3
CFOのコグニティブ活用ガイド
コグニティブテクノロジーは法務、人事の業務においても活用されており、財務領域においても活用されつつある。財務機能のパフォーマンス向上に向けたコグニティブテクノロジーの活用に関してどこから始めればよいか。
コグニティブが変える財務業務遂行のあり方
私たちの身近になっているスマートマシンに関しては既にビジネスの世界でも活用されております。またスマートマシンによる機械学習やロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)等のコグニティブテクノロジーに関しては、財務領域においても、知識を深め、検証し、その利用方法を見いだしつつあります。
それでは、テクノロジーは何に組み込まれているのでしょうか。より迅速で優れた業務遂行の方法はあるのでしょうか。デロイトが携わってきた、企業において検証・導入が進められているテクノロジーについての財務担当者の観点からエピソードをご紹介します。
財務担当者は実際に何を行っているか?
私たちの身近になっているスマートマシンに関してはすでにビジネスの世界でも活用されています。またスマートマシンによる機械学習やロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)等のコグニティブテクノロジーに関しては、財務領域においても知識を深め、検証し、その利用方法を見出しつつあります。
PCでご覧の方へ:ロボットのイラストにカーソルを合わせ、コグニティブテクノロジーはファイナンス組織ににとって何ができるか見てみましょう。
質疑応答(話す) – 財務企画・分析
財務向けチャットボットで今まで財務担当者が対応していた業績レポートに対する質問の80%に対応するように設計されています。自社のクラウドベースの財務企画・レポーティングアプリケーション上に構築されており、財務担当者であれば数時間は要することを数秒で成し遂げます。さらにミスもありません。
財務担当者は現在、単に事実を報告するだけでなく、より高付加価値業務へシフトしようとしています。
説得 – IR
業績発表資料やアナリスト向けプレゼンテーション資料作成に関して厳しい時間制約のもとで、書いては書き直し、少人数のアナリストが膨大なデータを処理してきました。それが今では、自然言語生成(NLG)を活用し、ボタンをクリックするだけでスクリプトのドラフトを生成できるようになりました。
負担が軽減されたメンバーは、次に求められる、アナリストや投資家に有意義な洞察や注釈に重点的に取り組めるようになりました。
比較 – 買掛金管理
数万におよぶベンダーからの請求書を手作業で処理し、慎重に発注書・受取書類と照合することで、正確かつ期限内にベンダーに支払いを行っていました。
コグニティブオートメーションを活用し、紙の請求書はスキャンされた後、ほとんど人間の手を介さずに支払処理用のテンプレートを利用して電子的に処理されます。
これにより、支払処理プロセスの精度は向上し、買掛金勘定領域の管理コストは30%超削減されました。
記憶 – リスク
ステークホルダーの多くは、運用業務パフォーマンスや業績に影響を与えかねない数多くのリスクについて財務リーダーが把握し、統制できることを望んでいます。
財務取引やシステムを解析して例外や異常を検知するためにチームで構築した基盤は、予測分析、機械学習、自然言語生成により強化されています。これらのツールはリアルタイムでリスクを検知して影響を受ける関係者へ通知したり、問題の軽減方法に関する提言をするのに役立っています。
判断 – 会計
連結決算業務を厄介業務であり、幅広い地域で法人組織の数が急増したため、決算プロセスを手作業で行うことはほぼ不可能になりました。
会社間の売上と売上原価の照合プロセスを迅速化し、会社間のマークアップの相殺消去のスピードと精度を向上させる会計照合ツールを購入しました。さらにツールの最も進化形である機械学習も導入しました。
今までは会社間決算に月間業務時間の半分を費やしていましたが、今ではその時間は月間1日にまで削減されました。
学習 – ナレッジマネジメント
自社の財務組織に所属する1,000名の研修・人材開発を管理しており、数多くのラーニングコースを提供しているうち、その多くはコンプライアンス遵守のために重要なものです。スマートナレッジマネジメントシステムシステムの導入により、すべてのリクエストに対して最適なコースを迅速に予測し、追加的なコースを推奨し、社員にとって不適切またはミスマッチなコースの受講を回避し、コンプライアンス関連で必須の学習について事前にアラートを発信することが可能となりました。上記により、コンプライアンスが改善されました。
質疑応答(聞く) – 財務企画・分析
財務向けチャットボットで今まで財務担当者が対応していた業績レポートに対する質問の80%に対応するように設計されています。自社のクラウドベースの財務企画・レポーティングアプリケーション上に構築されており、財務担当者であれば数時間は要することを数秒で成し遂げます。さらにミスもありません。
財務担当者は現在、単に事実を報告するだけでなく、より高付加価値業務へシフトしようとしています。
意思決定 – CFO
CFOは投資家や自社CEO、チームメンバー、外部監査役など、様々なステークホルダーに多様なサービスを提供しており、常に多忙な状態です。デジタルアシスタントを活用し、タブレットにデイリーで配信される洞察性に富んだ情報の要約を朝食中に読むことができ、「アシスタント」はデータ視覚化ツールで構成され、データウェアハウスの情報に応じて毎日更新され、CFOのダッシュボードは自動更新され、CFOはオンデマンドで仮説シナリオを実行することができます。
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