Consumer Business & Transportation| インダストリーサービス
世界最高の顧客体験実現に向けて
購買前から購買後まで欲しい情報がシームレスに提供される世界を実現するために必要なプラットフォームとは何か
本プロジェクトの概要
アパレルブランドのクライアントが抱えていた課題は「グローバル展開の加速」と「EC事業の更なる強化」でした。
グローバルにおける当ブランドの認知度は地域によって異なり、特に実店舗をあまり持たない地域に関しては認知度が低く販路拡大の余地を残していました。
また、企業全体のEC化率(全商取引のうちEC市場で取引される割合を示す指標)は、グローバルトップの企業と比較するとまだ成長途中の段階にありました。
市場が飽和状態に近い日本国内に比べ、堅調な経済成長を続ける海外事業に軸足を移すのが企業全体のミッションでした。
世界中の沢山の人に当ブランドの服を着てもらうためにはどうすればいいか。また、実際に店舗に足を運ばなくてもお客様のイメージに合う商品を簡単に購入でき、スムーズに手元に届くためにはどうすればよいか。このような背景のもと、服のプラットフォーム事業の立ち上げが始まりました。
プロジェクトにかかわるメンバー及びそれぞれの役割について
本事業は開始から4年ほど経過しておりますが、DTCは立ち上げから関与させていただいており現在も支援が続いております。
支援テーマはフェーズによって異なりますが、デジタルマーケティング戦略立案、次世代店舗構想策定・実行、マーケティングアプリ構想策定・実行、新規事業グローバル展開など、所謂川上から川下までをサポートしております。DTCが近年掲げている「End to End」というコンサルティング・ビジネスモデルであり、よりクライアントに寄り添い、時には内部の一員となる伴走者たれという考えに基づいて支援しています。
本事業に関わるDTCメンバーは5名前後と決して多くはありませんが、人数が少ない分スタッフ一人ひとりの責任範囲は広く、各々自身の領域を任され、カウンターパートを牽引することが求められています。
後段では、新規事業グローバル展開に関してのエピソード、プロジェクトの難しさややりがいなどを説明させていただきます。
プロジェクトを成功させる上でのポイントやプロセスについて
プロジェクトを成功に導くポイントとしては、①プロジェクトリスクの早期検知・解消、②ステークホルダーとの着実な合意形成、③徹底したクライアントファーストの3点が挙げられます。
グローバル展開にあたっては、各国毎に法規制、商習慣、システム体系の違いなど多岐にわたる論点が複雑に絡み合うため、あらゆる状況を想定して論点を早期に整理することが求められます。またタイトなスケジュールの中で遅滞なくリリースを完了させるため、プロジェクトとしてのあるべき姿を描いたうえで、バックキャストでプロジェクトリスクとなり得る因子を早期検知し、解消に向けて迅速に対応することが必須となります。
プロジェクト内でのコミュニケーションに関しては、展開国が複数に渡ることや、ステークホルダーが多いことから、文面でのコミュニケーションが多くなります。そのような環境下でプロジェクト内の意思決定の遅れやメンバー間での認識齟齬発生を防止するため、プロジェクトのマイルストンとなる局面を見極め、必要なステークホルダーを招集し、論点を明示し、着実に合意形成を図ることが肝となります。このような密なコミュニケーションを通してプロジェクトの論点への共通認識を形成し、ステークホルダー全員が同じ方向性を持つことで、プロジェクトを円滑に進めることが出来ます。
プロジェクト推進・管理にあたっては、常にクライアント目線に立って、クライアントの目指す姿をメンバー全員が精緻に把握したうえでプロジェクトに取り組んでいました。プロジェクトメンバー一人ひとりが当事者意識を持って取り組むことが、このような大規模プロジェクトを成功させる上での要諦となります。
本案件ならではの難しさややりがい
一番の難しさは、プロジェクトに関与している複数領域かつ多数のステークホルダーとの調整を図りながらプロジェクトを推進することです。
システム領域全般を担う開発チームからビジネス領域を司るマーケティングチーム、加えて各展開先の海外メンバー含めてプロジェクトを遂行するにあたり、領域横断での課題抽出やリスク検知など、強靭かつ広範なプロジェクト管理機能が求められます。言語や文化も異なる環境において、デロイト トーマツとしてはチームの狭間に立たされることも決して少なくはなく、悩みは尽きません。
このようなグローバル規模のプロジェクトゆえの難しさがある一方で、クライアントが持つ新規事業が国内外で徐々に浸透していく過程、ひいては業界をけん引するアパレル企業として絶え間なく発展を遂げる過程に関与している点や、クライアントとコンサルタントという関係性を超えて、日々課題を解決しながらワンチームとして確固たる成果をあげていく点にやりがいを感じます。
本案件における、DTCならでは、または、Divisionならではの取り組み
前述の通り、本プロジェクトは戦略立案から実行まで「End to End」でクライアントを支援してきました。その為、フェーズ毎に様々な分野のエキスパートが所属しているオファリングユニットとコラボレーションすることで、先進性・専門性・独自性の高いコンサルティングを提供することができました。また、グローバル展開においては、各国現地事務所と連携し現地の法制度、レギュレーションや商習慣の情報を共有してもらうことで、地域に根ざした事業展開を遂行できたこともデロイト トーマツならではのワンストップでの統合的なサービス提供といえると思います。
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